「いい経験」と思える日は、あとからやってくることもある
本日もご覧いただきありがとうございます。
札幌は、日が暮れるのが早くなり、「もうすぐ冬が来る」と、私は少し憂鬱な気分になります。皆さんは、どのようにお過ごしでしょうか。
今日は、「あんなに時間も労力も使ったのに、うまくいかなかったな」と落ち込んだ日のことを綴ってみようと思います。
「うまくいかなかった」と落ち込んだ日
一生懸命に取り組んできた事が、うまくいかなかったときに「あれは間違いだったのか?失敗してしまったのか?」、そう思って、落ち込む日もあります。
真剣に取り組んできたからこそ、うまくいかなかったかもしれないと思ったときの気持ちは、重いものです。「あんなに頑張ったのに」「自分は間違っていたのかな」と、頭の中で、同じ場面を何度も思い返してしまう。
でも、落ち込むのは、それだけ真剣に、そして大事にしてきたということなのではないかなとも思うのです。
失敗と考えた途端、闇の中へ
「失敗だった」と考えると、闇の中に入っていくような感覚になります。
一度そこに入ってしまうと、「どうして、もっとうまくできなかったんだろう」「私には向いていないのかもしれない」と、自分を責める言葉ばかりがどんどん浮かんできます。まわりの景色が見えなくなって、同じところを、ぐるぐる回ってしまう。
このような経験は、私だけではなく、多くの方にあることなのではないでしょうか。
自分への問いを、少しだけ変えてみる
そんなとき、問いを、ほんの少しだけ変えてみることがあります。
「どうして失敗したのだろう」ではなく、「この経験から、私は何を得たのだろう」
「もうだめかもしれない」ではなく、「これから、どんな知識を身につけて、どんな経験を積んでいくといいのだろう」
このように自分への問いを変えると、考えが、過去から、これからのほうへ向いていきます。そうすると、自分が進む方向が、少しずつ見えてくるという経験を繰り返して、今の私があります。
失敗を、失敗と捉えたままにしておかずに、「いい経験をさせてもらった」と捉えなおしてみる。そう考えられたとき、気持ちが少し軽くなるのを感じてきました。
もちろん、ミスや間違いを正当化するということではありません。人間ですから、ミスをすることも、間違えることもあります。
「それは、強い人だからできること」じゃない
このように書くと、「それは、メンタルが強い人だからできることでしょう」と思われるかもしれません。
でも、私は、メンタルが強いとか弱いという事で測れるものではないかなと思っています。
脳は、危険から身を守るために、うまくいったことよりも、うまくいかなかったことを強く覚えるようにできていると言われています。落ち込むのは、心が弱いからではなく、脳が守ろうとしているからなのかもしれません。
そして、落ち込んでいる最中は、感情が大きく動いて、冷静に考える力が働きにくくなると考えられています。だから、失敗した直後に「いい経験だった」なんて思えなくても当たり前なのだと思います。
また、出来事のとらえ方を変えることは、生まれつきの性格ではなく、練習して身につけていける「考え方の習慣」でもあると思っています。例えば日記に自分の気持ちを言葉にして書いたり、誰かに話したりするだけでも、高ぶった感情が落ち着きやすくなるという事もあるのではないでしょうか。
つまり、強いか弱いかではなく、気持ちの整え方の、ちょっとした「やり方」の違いなのかもしれません。
すぐに気持ちを切り替えなくていい
ただ、無理に前向きになろうとする必要はありません。
落ち込んでいる最中に無理やり、「いい経験だった」と思おうとすると、かえって自分の気持ちに、ふたをしてしまうことがあります。まずは、「落ち込んでいる自分」を、「私は今落ち込んでいる」とそのまま受けとめる。そして、気持ちが落ち着くまで、少し時間をおいてみる。
一人で考えていると、また同じところをぐるぐる回ってしまいがちです。そんなときは、信頼できる誰かに話してみると、思いがけないところから、自分の気持ちが整理されていくことがあります。カウンセリングも、そんなふうに話せる場所のひとつです。うまく話せなくても大丈夫。まずは、思いのたけを吐き出してみる。
今は、まだ思えなくても
今は、まだ「いい経験だった」と思えなくても、いいのです。
時間が経って、気持ちが落ち着いてから、ふと「あの経験があったから」と思える日が、あとからやってくることがあります。私も、「あの時の経験があって成長出来たな」と思う事があります。
その日まで、落ち込んでいる自分を「弱いから」「全然ダメ」と責めないでいてあげてほしいなと思います。
今日も、あなたの一歩にそっと寄り添えたなら嬉しいです。
投稿者プロフィール

- くれたけ心理相談室(札幌支部)心理カウンセラー
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